製品Q&A 動揺歯固定材

ライトフィックス

ライトフィックス®とは?

光硬化型の動揺歯固定用接着材料です。
治療スピードが求められる外傷固定や暫間固定などに適しています。

ライトフィックスの特長は?

光硬化型でペーストタイプの動揺歯固定用接着材料です。新開発の『STFモノマー』の配合により、光重合タイプでありながら高い柔軟性と粘靭性を有するユニークな硬化物特性を実現しました。

STF:Strength / Toughness / Flexibility

ライトフィックスはどのような症例に使用できますか?

手早くスピーディーな操作が要求される外傷固定や、暫間固定、一時固定などに使用できます。

ライトフィックスとスーパーボンドはどのように使い分ければよいですか?

以下の表を目安に使い分けてください。

表1
  重合形式 適用例
ライトフィックス® 光重合
  • スピードが要求される固定(外傷固定など)
  • 一時的な固定(動揺歯固定時の位置決めなど)
  • 軽度でかつ短期間の動揺歯固定
スーパーボンド® 化学重合
  • より確実性が求められる固定
  • 固定期間が中長期に渡る固定
  • 条件の厳しい固定(動揺が大きい、咬合が強いなど)
  • 補綴修復歯を含む固定(テンポラリークラウンを含む場合など)

ライトフィックスで補綴物を含む固定はできますか?

できます。
以下の表を参照してください。

唾液、プラークなどの接着阻害要因を除去した後、表2に従い被着面に応じた前処理を行ってください。

ただし、補綴物に対しては、プライマーなどを用いても接着力が不十分な場合があるので、塗布面積を増やすなど考慮してご使用ください。


表2
被着面 接着強さ 前処理材
貴金属 V-プライマー
セラミック
硬質レジン
ハイブリッドセラミック
スーパーボンド PZプライマー
即時重合レジン 不要

外傷歯の固定をライトフィックスで行う場合に注意することはありますか?

通法に従い処置を行い、必要に応じてツイストワイヤーなどの副子を併用してください。

光照射時間の目安は?

以下の表を参照してください。
頬唇側と舌口蓋側からそれぞれ所定の時間光照射してください。

表3
種類 光強度 時間
LED 1,000mW/cm2以上 10秒
高出力LED 2,000mW/cm2以上 3秒
キセノン 1,840mW/cm2以上 6秒
ハロゲン 400mW/cm2以上 20秒

形態修正から仕上げについて、おすすめの方法はありますか?

以下の表を参照してください。

表4
形態修正の要不要 器具および方法
必要な場合 カーバイドバーなど
→シリコーンポイントなど
不要な場合 アルコール綿球で未重合層を一層除去

固定が終了し、ライトフィックスを除去するときはどのような器具を使いますか?

以下の表を参照してください。

表5
大まかに除去 ダイヤモンドバー(レギュラー・ファイン)
カーバイドバーなど
薄く残っている
ライトフィックスを除去
スチールバー、ステンレスバー、手用スケーラー、超音波スケーラー、シリコーンポイント、研磨用ストリップスなど

固定箇所が脱離・破損したときはリペアができますか?

できます。
ライトフィックス、またはスーパーボンドを用いてリペアしてください。その際、ライトフィックスの硬化体を全て除去しなくても直接リペアが可能です。

①ライトフィックスを用いたリペア方法
ライトフィックスを用いたリペア方法 1
被着面の新鮮面を露出させる。必要に応じて、接着面積を増やす。
ライトフィックスを用いたリペア方法 2
清掃後、表2に従い前処理を行う。
(ライトフィックスの新鮮面は前処理不要)
ライトフィックスを用いたリペア方法 3
被着面にペーストを塗布する。必要に応じてペーストに厚みをもたせる。
ライトフィックスを用いたリペア方法 4
唇側面と舌側面から所定の時間光照射する。
②スーパーボンドを用いたリペア方法
スーパーボンドを用いたリペア方法 1
被着面の新鮮面を露出させる。
必要に応じて、接着面積を増やす。
スーパーボンドを用いたリペア方法 2
清掃後、表6に従い前処理を行う。
(ライトフィックスの新鮮面は前処理不要)
スーパーボンドを用いたリペア方法 3
被着面にスーパーボンドを塗布する。
表6
被着面 前処理材
エナメル質 表面処理材 高粘度レッド
or
ティースプライマー
貴金属 V-プライマー
セラミック
硬質レジン
ハイブリッドセラミック
スーパーボンド PZプライマー
即時重合レジン 不要

リペアを行っても繰り返し脱離・破損するときはどうしたらよいですか?

ライトフィックスをすべて除去した後、スーパーボンドでの再固定をおすすめします。

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